2006年03月18日(土) 若者達の暴動

ここ数日、私達の住むカルチエ ラタン界隈が騒がしくなっています。
日本でも報じられている通り、フランスの新しい雇用政策に反対する若者達が、警官隊と衝突しているからです。

先ほど、ソルボンヌ大学の前を通ったら、何百人もの人だかりができていました。
そしてその中には、大声を出して暴れたり、商店のガラスを蹴ったりして、警官隊から放水されている若者達の姿もありました。

フランスでは、働く人が様々な面で守られているのですが、反対に、人を雇う側からすればそれが大きな壁になっています。
最低賃金は時給8.03ユーロ(約1,200円)、雇い主が負担する社会保険料や税金も高額、雇用した従業員は簡単には解雇することができない等々…。
そのため、本当は人を雇いたくても雇うことができないという経営者が、私達の周りにもいらっしゃるのです。
フランスの失業率が改善されないのは単に景気が悪いということだけでなく、このような仕組みもその一因であるように思います。

日本における労働条件やその実情を知る私達からすれば、今回フランスで可決された雇用政策はそれほど理不尽なものには思えません。
もちろん環境の違いはあるとは思いますが、若者達のエネルギーが、フランスをより良い国にして行こうという方向に向いてくれたらいいのになぁ…と思います。

フランス パリ 暴動
バリケードが建てられたソルボンヌ大学前の広場。

フランス パリ 暴動
ソルボンヌ大学前の道に並んだ警察車両。
大勢の警察官が車の中に待機しています。

フランス パリ 暴動
大学脇の小道も封鎖されて…。
警察官があちらこちらに配置されています。

フランス パリ 暴動
人も車も完全に封鎖されたサン ジャック大通り。
道路左側の建物がソルボンヌ大学です。