462 いつか旅立つ日のために カシ編

いつの日か、皆さまがフランスを旅される時に、是非訪ねていただきたい町や村、立ち寄っていただきたい場所やお店などをご紹介する「いつか旅立つ日のために」。
今回は、南仏、カシ(Cassis)の町をご紹介いたします。

カシは、マルセイユから南東に約30キロのところにある小さな港町。
大きくて賑やかなマルセイユの街とは対照的な、小さくて静かな町です。

なお、日本の某ガイドブックに「プロヴァンスに住む人が最も好きな港町として挙げることが多い…」と記されていることからも、カシの町の良さをうかがうことができるものと思います。

ただし、他の観光地に比べて、観るものが多いわけではありません。
しかしこの町には、ゆったりと流れる時間とか、眩しいほどの日差しとか、心地良く吹く潮風とか、盛大に鳴く蝉の声とか、小さくて可愛い海水浴場とか、青くて美しい空や海があります。

またその他にも、美味しい海の幸もありました。
私達は観光案内所のお兄さんに薦められて、港に面して立つNINO(ニノ)というレストランにお邪魔しました。
彼曰く、「立場上、大きな声では言えないけれど(えこひいきになるから…)、この町ではNINOのお料理が1番美味しいよ!」とのこと(お兄さんごめんなさい。公言しちゃいました…)。

なお、相方が注文したのは、前菜に魚のスープ、主菜は焼いたヘダイ(daurade)、そしてデザートにフルーツ サラダです。
ヘダイは今日のお薦めということで、とても活きが良く、あっさりとした上品な味わい。
ただし、私達日本人としては、できればお刺身でいただきたいくらいの鮮度の良さでした。

一方、僕が注文したのは、前菜に魚のタルタル(たたき)、主菜は焼いたヒメジ(rouget)。
ヒメジは、フランスではルジェと呼ばれ、以前にも南仏のレストランで何度か食べたことがある魚です。
白身の部分は美味しいし、ワタ(内臓)の部分も苦味があって、これまた結構。

さらに、お料理と一緒にいただいたのは、カシの白ワイン。
キリリッと冷やしたその味が、もう~、本当に美味しくて。
どこか潮の香りが漂うような、サッパリとした味でした。

あれっ? 気がつけばカシの町の話ではなく、また食べ物やワインの話になってしまいました…。
ゴメンナサイ。

なお、カシで撮影した写真につきましては、後日、ギャラリーのコーナーでご紹介したいと思います。
どうぞお楽しみに。

カシの観光案内所