188 Palais Royale!

数週間前から、パリの街中でも広告を見かけるようになった、バレリー ルメルシエの新作映画「Palais Royale!(パレ ロワイヤル:王宮)」。

ポスターは王室スマイルのカトリーヌ ドヌーブ、ランベール ウィルソンを横に、お茶目な笑顔で手を振っているバレリー ルメルシエという、ちょっとクスッと笑ってしまう構図。
バレリー ルメルシエと言えば、日本でも上演された彼女の映画「Quadrille(カドリーユ)」や、彼女のCD「Valerie Lemercier chante(バレリー ルメルシエ ションツ)」、もしくはジャン レノ主演の映画「Les visiteurs(おかしなおかしな訪問者)」のベアトリスとフレネゴンド役でご存知の方も多いのではないでしょうか?

彼女は日本では、お洒落なフランス人のイメージも強いかと思いますが、フランスではコミック女優として人気です。
ですから、今回のこの「Palais Royale!」も、コミック映画好きのフランス人には、期待度の高い映画のようです。
その証拠に、私が行ったのは平日の夜10時の上映で、外は真っ暗で土砂降りの雨にも関わらず、映画館はほぼ満席の状態でした。

映画の舞台は、ある国の王宮。
アーメル(バレリー ルメルシエ)は、言語障害の治療師。
他の人とちょっと違うところは王室の末っ子アルノー(ランベール ウィルソン)と結婚したこと。
そして、ある日突然国王が事故死し、アルノーが王にそしてアーメルが女王になることになり、彼女の人生ががらりと変化するというお話。

その中にも、ヨーロッパの国々の王室に関して聞いたことのあるようなスキャンダラスな話をかい摘んで、バレリー ルメルシエ風のコメディタッチのフィルターで、面白おかしく描いているのです。
見終わった後、映画館を出ていく人々はニコニコ顔。
とにかく面白くてテンポがよく、1時間40分のうち、3分に1回くらいは映画館の中に爆笑の渦が。

衣装も音楽もそれぞれのシーンにバッチリ合っていて、私の今年の見た映画のなかで、ランキング上位に入りそうな映画でした。
残念ながら、日本ではまだこの映画は上映されていないようですが、彼女の過去の作品(特に「Les Visiteurs」)を見て、バレリー ルメルシエを楽しんでみてはいかがでしょうか?