066 交差しない交差点

交差点(カルフール:carrefour)と言えば、道路が交差するところ。

しかしフランスには、道路が交差しない交差点があります。
いえいえ、フランスの有名なスーパーマーケットのことではありません。
本物の、道路の交差点のお話です。

例えば、有名なパリの凱旋門。
大きな広場の真ん中に凱旋門が立っていて、その周りを車がクルクルと、左回りに回っています。
広場から八方に伸びた道路からは、たくさんの車が次々と入って来て、凱旋門の周りをクルクルと回り、そして、各自が進みたい方向の道路へと向かって行きます(広場から出て行きます)。

また、パリ郊外やフランスの田舎に行くと、もっと小さな交差点もあります。
広場の中央には花壇などが設けられており、交差点に入って来た車はその周りをクルクルと回り、そして、各自が進みたい方向の道路へと向かって行きます(交差点から出て行きます)。

この仕組み、私達日本人にとっては慣れるまでが大変かも知れませんが、信号による待ち時間もなく、思いのほかスムーズです。

ところで、真偽のほどは分かりませんが、フランス人は時間をかけて物事を良く考え(頭の中をクルクルさせて)、そして「これだ!」という答えが分かったら(自分が進むべき道を見つけたら)、その方向に向かって真っ直ぐに突き進む人が多いのだとか…。
そしてこの習性が、フランスの交差点事情から来ていると伺ったことがあります。