029 カフェオレボウル

こんにちは、フルールドクールの阿部桂太郎でございます。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

さて今日は、カフェオレボウルについてお話をしたいと思います。

皆さまは、カフェオレボウルという言葉を聞いたことがありますでしょうか。
カフェオレボウルとは、フランスで鉢やお椀のように使う、深さのある陶磁器のことです。

なお、カフェオレボウルという呼び方は日本で使われている言葉のようで、ここフランスではボウルと呼ばれています。

また、カフェオレボウルという呼び名から、カフェオレを飲む時に使うものと思われるかも知れませんが、実際には、いろいろなものを入れるのに使っています。

例えば、大きなボウルには果物や野菜を盛ったり、中くらいのボウルにはスープを入れて飲んだり、朝ご飯にシリアルを入れて食べたり、また、小さなボウルにはジャムやソースを入れてテーブルに出したりします。

さらに、食器として使うだけでなく、お料理を作る時の容器としても使うことがあります。
日本のお台所で使うボウルと同じように、粉を練ったり、食材を混ぜ合わせたりする時に使います。

なおこのボウルは、一般のご家庭で日常的に使う食器や容器であり、レストランなどの飲食店で使われることは少ないように思います。
そのため、皆さまがご旅行でパリにいらっしゃっても、街中のレストランなどで、食器としてボウルが使われているのを見ることはないかも知れません。

ただしカフェの中には、アンティークのボウルにカフェオレを入れて飲ませてくれるところもあります。
僕も以前、モンマルトルにあるお店にお邪魔したことがありますが、まさに、カフェオレボウルでカフェオレを飲むという、貴重な体験をしました。

なお、パリでボウルを買いたいとお思いの方は、デパートやスーパーマーケットの食器売り場や、雑貨屋さんなどを覘いてみてください。
日常的にお使いいただくためのボウルが並んでいます。

また、アンティークのボウルがご希望の方は、週末に開かれる蚤の市にお出かけください。
最近では数も少なくなってきているようですが、さまざまな色や柄のボウルが並んでいます。

ただし、先にもお伝えしましたが、ボウルはご家庭で日常的に使われる食器や容器であるため、古い年代のものほど傷んだものが多く、縁が欠けていたり、表面に小さなヒビが入っていたりと、年期を感じさせるものが多いのです。

しかしそれだけに、フランス人の生活には馴染みの深い食器である、と言うことができると思います。

以上、今日はカフェオレボウルについて、少しだけお話をいたしました。