014 フランス、ペルージュの村

こんにちは、フルールドクールの阿部桂太郎でございます。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

さて今日は、先日僕が出かけた、フランスの小さな村についてお話をしたいと思います。

村の名前はペルージュ(Perouges)と言います。
フランスの中南部、リヨンの街から北東に約30キロのところにある、とても小さな村です。

ペルージュの村は小高い丘の上にあり、電車やバスは丘の麓にある、隣り町にしか通っていません。

しかし、その不便さ故に現在に至るまで開発されることなく、この小さな村には中世の頃の面影を色濃く残す古い石畳や家々があり、とても美しい村として存在しています。

なお、村は楕円形をしていて、直径は約200m。
くるりと村を1周りするだけなら、ゆっくり歩いても30分ほどです。

その昔、織物やワイン造りで栄えた村だそうですが、次第に村人たちは、より便利な丘の麓の町に移り住むようになって、一時期は人口がたったの8人になったこともあったそうです。
しかしその後、村の保存会もでき、現在は約50人の方々が住んでいらっしゃるとのことでした。

なお、村の中央には大きな菩提樹が1本だけ立つ小さな広場があって、そこを中心にレストランとお土産屋さんが、ほんの数件あるだけです。

そしてその他は、まるで映画のセットのような、本当に美しい家並みと石畳とが残っています。
また実際に、映画の撮影がこの村で行われたことがあるとも伺いました。

なお、現在の村の名物は、ガレットと呼ばれるお菓子です。
フランスにはガレットと呼ばれるお菓子がいくつかあるようですが、この村のガレットは、昔、村の共同パン焼き釜で、余ったパン生地を薄く延ばし、おやつとして食べていた頃の名残りなのだそうです。
パン生地の上に、バターとお砂糖をたっぷりと乗せて焼き上げたその味は、とても素朴な味わいです。

さて、僕はこの村にある民宿に予約を入れて、平日の夕方、リヨンの街から列車にゆられて向かいました。

そして丘の麓の町にある駅に降り立つと、宿のご主人が車で迎えに来てくださっていました。

もちろん、宿のご主人にお会いするのはこの時が初めってだったわけですが、何だか友達の田舎のお家にお邪魔して、そのお父さんが迎えに来てくださったような、とても温かいお出迎えを受けました。

また民宿のご家族も優しく、さらに泊めていただいたお部屋も可愛らしくて、この古くて美しい村とともに、いっぺんに好きになってしまいました。

また機会がありましたら是非出かけたい、今日は、そんな小さくて美しいフランスの村、ペルージュについてお話をいたしました。