459 夕涼み

ここ数日、パリはとても良いお天気が続いています。
梅雨のないこの国では、すでに初夏の陽気。

今日は部屋の窓を開け放っていても、室温で30度近くにまでなりました。
しかし、湿度は40%くらいと低いので、蒸し暑さは感じません。

さて今日は、夕ご飯を食べた後、家族揃って夕涼みに…。

アパートを出たら、パンテオンの広場を横切って坂を下り、セーヌの河岸へと向います。
今日はお天気が良く、また風も穏やかなので、本当にたくさんの人がセーヌの河岸でピクニックを楽しんでいます。

なお、私達家族はすでに夕ご飯を食べたので、食後のデザートのみを持って来ました。
今日は、クレーム オ ズー(creme aux oeufs)。
カラメルの入っていない、たまごプリンという感じでしょうか。

デザートを食べながら、横目でチラチラと、周りの人たちの様子を見てみると、皆さん、食べ物はどれも簡単なものばかり。
タッパーウェアに入れたサラダ(いえ、野菜の千切り…)だったり、ハムを挟んだだけのバゲット(baguette:いわゆる普通のフランスパン)だったり、切ったチーズやサラミだったり…。
また飲み物は、ワインやビール、ジュースなどが多いようです。

さらに、シートも敷かず、芝生やコンクリートの上に直接腰を下し(中には寝そべっている人も…)、食べたり、飲んだり、話したりしています。

しかし、この簡単お手軽なピクニックこそが、いかにもフランス パリらしいスタイル。
特に気負ったところも、また、人目を気にすることもありません。

そしてその様子の、何と平和そうなこと…。
夕暮れまでのひと時を、こんなふうにのんびりと過ごすことができるなんて、本当に贅沢だと思います。

皆さまもこの夏、簡単お手軽な夕涼みを楽しんでみませんか?

追伸、
フランス語にも夕涼みという言葉があって、ちょっと嬉しかったのでご紹介します。

●夕涼みに行く
sortir pour jouir de la fraicheur du soir.
(夕暮れ時の涼しさを楽しみに出かける)

●夕涼みをする
prendre le frais du soir.
(夜の涼しさを味わう)