369 ちょっとちょっとのフランス語

僕は今、フランス語の学校に通っていません…。
相方(水野)は、前期に引き続いて今期も通っているけれど。

特に理由があるわけではないけれど、思うように上達しないことや、日々の仕事が忙しいというのが、その言い訳…。

パリに来て、もう3年半になるけれど、僕のフランス語はあまり上達していない。
いまだに簡単な挨拶をする程度だ。

しかし、まったく変わっていない訳でもない。
少しなら相手の言うことを察する(?)ことができるようになった。

その証拠に、以前このコラムでご紹介したご近所の紙屋のおじいさんともちょっとだけ知り合いになることができたし、また、先日出かけた旅行でも、あちらこちらで知り合った方々とちょっとだけ意思の疎通を行うことができた。

例えば、サンテミリオン(Saint Emilion)の村では、お菓子屋さんのおばあちゃんが語るお菓子についての自慢話をちょっとだけ理解することができたし(うちのお菓子にゃ、サンテミリオンのお酒を使ってるのよ…)、訪問したワインの蔵元では、ご主人が語る蔵元の由来をちょっとだけ理解することができた(うちのシャトーの名前は、イタリア系の先祖の名前から来ているんだよ…)。

さらに、小さな港町で立ち寄ったレストランでは、出されたお料理の美味しさに「これなら三ツ星だと思います!」と給仕さんに伝えたら、厨房からシェフが喜んで顔を出してくださり、「お前も料理人なのか?」なんて聞かれたり。

難しい話は解らないし、また、僕の言う変なフランス語で相手を困らせてしまうこともあるけれど、こんなやり取りを繰り返しながら、これからもちょっとずつ、身につけていきたいと思います。

なお、僕が使う基本的な文章はたったの3つ…。

  1. 私は○○をしたい!(行きたい、買いたい、食べたいなど…)
  2. 私は(または、あたなは)○○をすることができますか?
  3. 私は○○をしなければなりませんか?

学校で新しいことを学ぶこともとても楽しいけれど(この歳になると特に…)、日々の生活の中で、相手の言うことが解ったり、自分の伝えたいことが相手に解ってもらえた時は、本当に嬉しいもの。
そしてその嬉しさをちょっとでも味わいたくて、僕は今日も、下手なフランス語を口にする…。