090 パリ、台所の不思議

フランス パリのアパルトマンに入った時、一目見て、不思議に思うことがありました。

パリに住んで数か月が経ち、また、いくつかのアパルトマンにも住んでみましたので、いまではすっかり慣れてしまったのですが、それを初めて見た時には「えっ、何で?」と不思議に思ったものでした。

それは、台所の流し台の下に洗濯機が置いてあること。
日本では、洗濯機と言えばお風呂場近くの脱衣所か、洗面所に置いてあるもの。

しかしパリでは、台所に置いてあるのです。
食べ物と洗濯物。
日本人の僕には、どう考えても相容れないものですが、やはりこれにも理由があるのだとか。

「パリの忙しいお母さんたちが、お料理とお洗濯を一度に行うことが出来るため?」

いえいえ、違います。
正解は、お湯。
フランスの洗濯はお湯を使って洗うため、台所への給湯と洗濯機への給湯を一箇所で行っているのだそうです。

確かに、お湯の供給という意味では効率的かも知れませんが、美味しそうな食べ物を作っている足元に洗濯物があったりするのはどうもね…。