012 ドニャン
パリのガリエラ美術館に永久保存されているドニャンのバッグ。
その美しさゆえ、バッグに新しい時代をもたらしたと評価されてのことです。
そして美しさだけでなく、軽さと収納力をも兼ね備えたドニャンのバッグは、パリだけでなく、世界でも評価されています。
フランス、パリにあるドニャンのショールーム。
色とりどりのバッグが並びます。
【歴史】
ドニャンのブランド名は、デザインを手がけているリュック ドニャン(Luc DOGNIN)さんのお名前から。
彼はフランスはリヨンにあったレースメーカー、ドニャンの末裔(まつえい)なのです。
創業1805年、最盛期にはイギリスのエリザベス女王のお召し物にも使用されていたドニャンのレース。
しかし、レース産業の不況によって180年続いたその歴史にも幕を引くことに…。
そんな中で育ったリュックさんが、高校時代からの親友であるラフィック マイヨ(Rafik MAHIOUT)さんと会社を設立し、バッグメーカーとしてドニャンの名前を蘇らせたのでした。
ドニャンを経営するリュックさん(左)とラフィックさん(右)。
高校時代からの親友なのだとか。
【店舗】
もともとはセリーヌのデザイナーとして活躍していたリュックさんと、アメリカのマーケティング会社に勤めていたラフィックさんの2人が会社を設立したのは2000年のこと。
それと同時に、制作したバッグがパリのガリエラ美術館(モード 衣装美術館)に永久保存されたり、その年の優良企業に選ばれたりと、華々しいスタートを切ったのでした。
また、ショールームはパリ市によって設けられた18区のモード通りに構え、1階が店舗、地下が工場という好条件のもと、デザインから制作までを一貫して行っています。
●店名
ドニャン(DOGNIN)
●所在地
4 rue des Gardes 75018 Paris
ドニャンのショールームにある、美しいオブジェ。
リュックさんと猫のイヌセット。
イヌセットは1階のショールームと地下の工場を行ったり来たり…。
【商品】
ドニャンの商品の特徴は、高品質の一枚革から手作りしていること。
縫い糸がほつれやすいところは二重に、また革の断面は本体と同色にと、丁寧な作りを心がけています。
そして今、ドニャンの商品はさまざまなファッション誌にも取り上げられ、高く評価されているのです。
さらに、アメリカのテレビドラマの中では主人公愛用のバッグに採用され、話題になりました。
ドニャンのレースを用いたバッグ。
残り少ない貴重なレースを大切に使い、ドニャンの歴史を現代に蘇らせます。
ドニャン。
バッグに新しい時代をもたらしたと評価されているブランド。